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〔オーディオについて 白いワラ〕
4ウェイマルチになっているアンバサダー号のオーディオ。ミッドウーハー
のコモリが取れず苦労して、偏頭痛がひどいという話をした。その後、2歩く
らい前進しました。
吸音材です。いい吸音材とめぐり合えました(以下に書くことは、なんか宣
伝みたいになるけど、もちろん一切癒着はないです)。
前から、あるオーディオ誌の編集者に「熱研」のカーボンフェルトはいいで
すよ、という話は聞いていたのだ。ただ高価だし、通電性があって使いにくい
印象があった。しかし何しろ前号で書いたようなハマリの事態である。エンク
ロージャーを作りなおすとか、ユニットを変更することに比べれば、2万円の
吸音材で問題が解決すればメッケモンだろう、と決意して、またまた秋葉原の
ラジオ会館の中にいたわけですね。こんどはちゃんと意識は覚醒していたし、
あっと思ったら手に“それ”を持っていたわけではありません。
“それ”というのは、「熱研」の「ミスティック・ホワイト」。商品の袋の
上の部分(CDで言うと“帯”みたいなところ)に、こう書いてある。
「スピーカーと音響空間の『極限』を引き出す吸音フェルト。
1 120Hz から200Hz の帯域を強力に吸音
2 低域のボンつきを根本から解消!!! 」
僕が購入するに当たって一番引かれたのが、「120Hz から200Hz の帯域を」
の部分。一般的な吸音材の場合、500Hz ぐらいから下は吸音しにくい、という
のが相場だと思う。しかもビニールの中のより詳しい説明には「優れた特性で
お馴染みのカーボン・フェルトさえ凌ぐ」とはっきり買いてある。自社の優秀
な製品を否定してしまっているのである。値段はと言えば、40センチ×50セン
チの大きさのシートが2枚で8800円の定価(木村無線では¥7040)。カーボン
フェルトより安い(気がする。直接的な比較はできないけれども)。
どういう素材から言うと、これもその解説から引用すれば、
「素材の元は実はよく家庭でも使われている『ポリエチレン』です。このポリ
エチレンを引っ張るとある程度まで伸びますが、それ以上は伸びない、という
限界があります。その時、分子は極めて強固に結合し、お互いに引っ張りあっ
て引っ張り強度は最高に達します。この状態を工業的に均一に加工し、細い繊
維状にし、さらにフェルト状に加工した」というように、やけに即物的な説明
である。どうも人間がすれているせいか、こういう即物的な方が僕には説得力
がありますなぁ。
ただしひとつだけ使いにくいのは、これ普通のハサミで切れないんですね。
「オルファ社」の指定のハサミを使うか、半田ゴテで切断しろ、という指示が
ある(たしかに普通のハサミでも鉄切りでやっても滑って切れなかった。僕は
直線だけの加工だったので、定規をあててカッターで何とか切ったけれど)。
それ以外は、これは相当すごい吸音材だと思う。もちろん、自分の目的に合
えばということだけれども。僕はエンクロージャーの中に、既に貼ってある祖
毛フェルトの上から使ってしまいました。何しろ薄いのでエンクロージャーの
容積を食われないし、書いてある通り100Hz 台のコモリを吸ってくれている。
いやまじに、技術の進歩ってすごいと思いましたね。ちなみに色が白いから「
ミステッィク・ホワイト」という名前らしい。
さあ、こうなってくるとあと残っているのは、ミッドウーハーに付帯して出
る中音域の響き。たとえば、イーグルスの「ラスト・リゾート」の中で、ベー
スが単独になって「ドゥーン」と鳴るところがありますね。これ、うちのティ
ールのCS−7ではきちんと「ドゥーン」と鳴るんですが、バサやんでは今の
ところその音に(擬態語で言えば)「ポーン」というような2次、3次の高調
波が乗ってくるわけです。まずこれをなんとかして取り除く。これがまた具体
的な解決策がまったく浮かんでいないんだけど。アッハッハッ。
そしてもうひとつは、ミッドウーハーが良く鳴るようになって顕在化してき
たダッシュボードの鉄板の部分の鳴き。こいつをやっつけられれば、かなりい
いところまで来ているんじゃないだろうか。まあその二つが解決するとこんど
は別のところが気になり出すんだろうけれども。
溺れる者は白いワラをも掴んだのだった。
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