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〔オーディオについて 2万分の1秒の、音の姿〕
現行(というか、既に1世代古いという言い方もできるけど)C
Dのサンプリング周波数は44.1kHz 。それが左右の2チャンネル分
なのでCDの高域の再生限界はだいたい20kHz ということになって
いる。これは言い換えるならば、CDのデジタル信号というのは時
間軸的に言えば、1秒間を2万に分けたワクで捉えているというこ
とだ。
1秒を2万分の1に分ける。これ、どこかで聞いた話である。そ
う、カーオーディオでは左右のスピーカーを聞き手の頭から同じ距
離にするのが難しいため、近い方の信号経路の中にデジタル・ディ
レイをかけて時間軸を合わせるやり方がある。いわゆるタイム・ア
ライメント。これの、今のところの最小が2万分の1秒、という単
位である(もっと荒かったりもするが)。
これ、最近気がついたのだけど、現行CDフォーマットのとりあ
えずの限界だったんですね。音の進むスピードは1秒間に340メ
ートル。ということは、2万分の1では、1.7センチメートル相
当である。つまり現行CDフォーマットの最小の時間軸の単位をひ
とつ分遅らせて発音させると、そのスピーカーユニットを1.7セ
ンチ遠くにセッティングしたのような再生になる、という仕組みな
わけだ。ふむふむ、そうは問屋が卸さないという話は以前にしまし
たが。
これ、左右のチャンネル差を補正する単位としては、けっこう細
かい気がする。しかしある場合に、セッティングの最小単位として
はかなりでかい数字なのだ。
ホームのオーディオマニアの方がいろいろなユニットを使ってマ
ルチアンプでスピーカーを鳴らしたりする時に、特にツイーターユ
ニットの位置のセッティングについて言うのは「ミリ単位で動かす
」というものである。僕自身の体験や、ネットサーフィンしていて
みつけたサイトのスタジオのエンジニアの書いてあることには、2
ミリ単位でセッティングする必要がある、というのがひとつの結論
である。
つまりです。奥歯にものの挟まって楊枝が見つからない様な言い
方はやめてハッキリ書きましょう、1.7センチという単位はツイ
ーターユニットの音の出る位置をセッティングする単位としては、
大きすぎる。一桁(ヒトケタ)、でかい。
そして、今のところカーオーディオのタイムアライメントを操作
する機械(僕は、簡単にDSPという言葉を使っていますが)はそ
の1.7センチが最小単位、というわけですね。ツイーターの、ミ
ッドウーハーとかスコーカーとの位置関係は、ずばりそれぞれのボ
イスコイルの位置を合わせるか、1.7センチ単位でずらすように
ユニットを設置しないと、原理的にはうまくいかないんじゃないか、
という話(つまり、そういうように作ろう、としているわけです。
これ、いろいろと大変なんですけど)。
ところで、そういう生ぐさい話は置いておくとして、見えない音
を見えるように把握する、というのが僕の究極の目標のひとつなん
だけれども、現行CDのフォーマットでは音の長さのひとつの単位
が1.7センチの長さを持っている、というのは視覚的なイメージ
を持てる話じゃないだろうか。
また、低音が長い波長を持ち(たとえば、40ヘルツは8.5メ
ートル)、たくさんのサンプリングのワクを使っていながら、なか
なか正確に再生されないっちゅうのも逆説的で面白い。
ハイサンプリングとか、ジッターとか、2倍とか4倍とか、最近
ホームオーディオ関係で会話する時に良く出てくる言葉なんだけれ
ども、44.1kHz っていうサンプリング周波数、今となっては使い古
された感じが逆に好きになってきている。こんなロートル・フォー
マットでありながら、いったんハードディスクにCDデータを読ま
せて、そこから再生した音のすばらしい正確さに、先日も驚愕した
ばかりです。あれ、本気でいい音だったな(当然44.1kHz のサンプ
リング周波数のままで、オーディオ・クオリティに作ったハードデ
ィスクの機械とDACとして使ったDCD−S1“イケオンZ20
1仕様”の間はRCAの同軸ケーブル1本接続なのに)。
ああいうものをdCSのエンジニアたちはどう説明するのだろう
か。聴いてもらって感想を聞いてみたいものだ。
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